菊唐草を織り出した照りのある紋綸子の生地に、“二重菊”が絞り染めによって描かれています。京都らしい艶やかな配色と絞りの柔らかな輪郭線が美しい、九寸名古屋帯です。
友禅染めが生まれるよりもはるか昔から、"絞り染め"は布に模様を表現する技法として、人々の生活に寄り添ってきました。本疋田、一目、帽子、縫い締め、板締めなど、多様な技法から生まれるデザイン。友禅や刺繍にはないふんわりとした輪郭線と、"括り(くくり)”と呼ばれる防染工程によって表れる独特の凹凸や襞(ひだ)は絞りならではもの。手仕事と染料の浸透具合の偶然が生み出す美しさは、まさに一期一会です。
絞り染めの様子…
京都で手掛けられる絞り染めの多くは、友禅などと同じように各工程を専門の職人が担当します。下絵・下絵型・絞り・染など、仕上がりのデザインに合わせて、生地が職人の手を何度も行き来します。
こちらの帯地は、京都の丸太遠藤さんの手によるもの。問屋さんというよりは、呉服専門店等からの誂えを主とする悉皆屋さんといった立ち位置です。絞り染めをベースに、京都らしい"はんなり"とした雰囲気を感じる着物や帯を手掛けられています。
帽子絞りの様子...
お写真をご覧頂きますと、通常の名古屋帯よりもやや生地巾が狭く、絞りの襞が残っているのがお分かりいただけるかと思います。こちらはお客様にお求め頂いた後、その方のお仕立ての巾に合わせて仕上げの"湯のし"を行います。ですので、今ご覧頂いているよりもほんの少し、タイコや前腹の柄も大きく仕上がります。
描かれている二重菊ですが、実際に仕立上がりますと"菊"と言う印象は感じられません。季節的な表現を目的に…というよりは、一つのモチーフ・デザインとして描かれていると私は捉えています。ですので、秋単衣と袷の季節(9月後半頃から春先まで)を通して、お締め頂ければと思います。
小紋や紬、御召のお着物など、おしゃれ着に合わせて…お手持ちのお着物とのコーディネイトなどお気軽にご相談下さい。
丸太遠藤 絞り九寸名古屋帯(黒檀紫・二重菊)
素材 絹100%
長さ 約3.7m
巾 34.5cm
納期 寸法確定後約25日*お急ぎの場合はご相談下さい。
着用時期 9月〜翌年5月(秋単衣+袷時期)
着物合せ 紬・御召・小紋・木綿等
■お仕立てについて
弊店にて検品後、弊店の基準に合格した国内の熟練の和裁士さんにお仕立てをお願いしています。帯芯の堅さや、寸法のご相談などございましたら、お申し付けください。
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■お手入れについて
日常のお手入れは、部分的なしみ落としで十分です。長期間の保存の前や、全体の汚れが気になる場合は、ドライクリーニングをお薦めしています。ご家庭での水洗いは出来ませんので、ご注意下さい。
■色について
HP上の商品の色は可能な限り、現品に近づけてはおりますが、お客様のご使用のパソコン、OS、ディスプレイ(モニター)により色味が異なる場合がございます。何卒ご理解頂きますよう、お願いいたします。*パソコンで綺麗に表示されない場合、iphoneやスマートフォンからアクセスして頂くと、綺麗に表示される場合があります。
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